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ティーバッグ紅茶は英国の芸術品

英国では1960年代までは、ティーバッグは存在せず、紅茶は全てリーフでした。
1907年創業の紅茶商「リントンズ(RINGTONS)」では、1962年に最後の馬(モンティ)が引退するまで、「Your tea madam !」と馬車で各家庭にリーフ紅茶をお届けしていました。

写真の紅茶パッケージは馬車で宅配していた当時の紅茶で、ここにリントンズの専属ティーブレンダーによりブレンドされたリーフを詰めて、販売していました。

英国では1960年初めに登場したと言われるティーバッグですが、1963年にはティーバッグのシェアも全体の3%ほどだったそうです。それが現在では英国の97%のシェアまでに成長しました。完全に逆転したシェアとなっています。

なぜ、ここまでのシェアになったのか?

英国人が紅茶の質や淹れ方にこだわらなくなったわけではなく、むしろ日常に必要であり、美味しい紅茶にこだわり続けたからこそ、進化した形が「ティーバッグ紅茶」だったのです。美味しい紅茶が淹れられるからティーバッグなのです。その進化する伝統こそ、英国の芸術です。

英国の芸術品と呼べるほど、素晴らしい紅茶でもあるのに、なぜか日本では“ティーバッグ=手抜き、美味しい紅茶じゃない”というイメージがあることは、とても残念なことです。リントンズ社代表サイモン・スミス氏も言いますが、そもそも英国には、リーフとティーバッグ、どちらが良いという概念がないのです。

逆に、ティーバッグ紅茶は、生半可な知識で素人が真似して作り、それで美味しい紅茶を淹れられるものではありません。お気に入りのリーフを自作でティーバッグに詰めるのは難しく、茶葉がジャンピングできず、美味しい紅茶を淹れられません。

そして、ティーバッグに質の良くない茶葉を入れてもすぐ分かります。それは質の良くないリーフで紅茶を淹れた時と同じ感覚です。茶葉のエグ味や渋味が出てしまいます。このように、ティーバッグの袋も中身の茶葉もメーカーによって大きく違います。

ティーバッグ紅茶の中でも、リントンズは、世界一こだわった、美味しいティーバッグ紅茶であると思います。
ここでは、リーフからティーバッグという革新的な進化を遂げた英国紅茶、そして、リントンズのそのこだわりをご紹介します。


●老舗紅茶商「リントンズ(RINGTONS)」のティーバッグ紅茶


リントンズでは、1964年に紅茶商としてティーバッグマシーンを開発し、導入しました。先ほども述べましたが、ティーバッグの質、ティーバッグの中の茶葉、さらには
茶葉のブレンド技術等はメーカーによって違い、いまあるリントンズの紅茶は、リントンズが独自に開発し、研究したものです。

英国の紅茶業界の間では有名な話ですが、リントンズは、茶葉の品質だけでなく、ティーバッグ生産技術やブレンド技術も高い紅茶商として知られています。それは、英国の別メーカーに生産を依頼されるほどです。


ここでは具体名はふせますが、実は、英国では日本人にもお土産としてよく購入される高級百貨店や老舗紅茶商、高級スーパー等の紅茶も長年に渡り、リントンズが生産を任されています。

英国の百貨店や別メーカー等の依頼により、リントンズのティーブレンダーがリントンズの茶葉で、各メーカーのブレンドレシピで、生産を任されますが、細かいことを言うと、ティーバッグの中の茶葉の量が0.15g程度の
わずかな違いで味も紅茶の抽出量も変わってしまう程奥が深い世界なんです。そのため、同じ茶葉でも、ブレンドにより全く異なった味になるのです。

中身の茶葉の質はもちろんメーカーによって大きく違います。リントンズ茶葉選定の厳しさはインド、ケニア等の契約農園の間でも有名です。


また同じ農園の茶葉を摘採したとしても、茶葉を摘んでからの保存方法、輸送方法、ブレンド方法で全く異なった味にもなります。

次に、ティーバッグもメーカーにより様々な種類があります。リントンズでは、ティーバッグの袋は、茶葉の形状に合わせて、ティーバッグの中の茶葉が遊泳する適度な空間を作るために、絶妙なバランスでティーバッグの素材や形、そして大きさも徹底的に研究されています。
ティーポットで紅茶を淹れるのに適したティーバッグです。ティーバッグ紅茶がジャンピングしないわけではありません。

リントンズのスローガンは「Fresh tea is better tea」です。
「美味しい紅茶は茶葉の新鮮さにあり」と言っています。
茶葉摘採後48時間以内に真空パックをしたうえで輸送する徹底した茶葉輸送の鮮度管理やティーブレンドからパッキングまでも48時間以内に行い、パッケージも窒素充填のアルミパック保存等農園から日常家庭まで、一貫してこだわり抜いた製法で作られたティーバッグ紅茶を生産しています。

リントンズ紅茶は正真正銘の100%英国ブレンド紅茶です。英国メーカーの紅茶がコスト削減のため、工場を中国・ポーランド等海外に移設する動きが増えている中、リントンズは、専属のティーブレンダーによる、英国ブレンドにこだわっています。リーフやティーバッグにこだわらない紅茶好きの英国人も、この“英国ブレンド”にこだわる人はとても多いそうです。

なぜ、ブレンドティーにこだわるのか?

英国では各産地の茶葉を合わせたブレンドティーが好まれています。リントンズならエクストラフレッシュやケニアゴールド等となります。なぜなら、熟練のティーブレンダーにより、安定した味を供給できるからです。紅茶の国・英国ではお気に入りのブレンドを“我が家の紅茶”として、何年も何十年も飲み続けるためです。それは英国人にとって紅茶は日常の安らぎであり、美味しいおやつに必要な相棒、そして家族時間、一人時間、おもてなしにも毎日必要なツールだからです。そしてそれこそが、紅茶好きの行き着く姿なのではと感じます。

エリアティーだとその年の産地の天候等で茶葉の品質が大きく変わります。年間を通して同じ品質のものを販売しようとするのは大変難しく、そのため何年も変わらない味を保てるブレンドティーが好まれているのです。また、ブレンドティーは質の良くない茶葉を混ぜるという認識も違います。美味しいブレンドティーになるには、茶葉の質とブレンド技術が重要なんです。

リントンズは100年以上美味しい紅茶にこだわり続け、世界中の茶葉のお茶の水、色、質、コク、風味等の特徴を研究し、長年の農園との信頼やレシピ、ティーブレンダーとしての訓練をもとに、毎年採れる上質な茶葉にこだわり、農園から茶葉を取り寄せ、テイスティングし、英国で美味しいブレンド紅茶を作り続けています。

英国にあるリントンズのブレンド・パッキング工場も厳しく管理されています。ジャパン代表も中に入る時には、アレルギーがあるのかとか、3か月以内に海外にいったことがあるかとか、昨日飲んだお酒の種類や量までも申告しないといけません。人の口に入るものを取扱う上で、徹底的に衛生管理されています。

テイスティングルームでは、ティーブレンダーがテイスティングに使う茶葉の標準量は普通の人が家庭で淹れる二倍の濃さで行います。より強い味にすることで微妙な違いが分かるからです。更に重要な点は水色、紅茶を淹れた後の茶葉のサイズと色合いを考慮します。そして殆どの場合、ブラックティー(紅茶)はミルクティーでテイスティングします。それは英国人の95%以上が紅茶はミルクティーで飲むからです。

テイスティングする際、ティーブレンダーはスプーンですすり、大きな鼻音を立てて一気に吸い込みます。この方法ですと溶液が舌の奥まで入ります。舌の奥は微妙な味、変化に富む風味を感じとることが出来るからです。
口に含んだお茶は“スピットーン”といわれる専用の壺にはきだします。

英国紅茶の真髄はこの「ブレンド技術」にもあるといわれています。以前、リントンズのロングセラーブレンド「トラディショナル」のレシピを本社で見せてもらったことがありますが、その分厚さに驚いた程です。長年の知識と経験、そして先人からの伝統を感じたものでもありました。
とてもではないですが、一朝一夕にできるような代物ではないことを強く実感したことを思い出します。これが「紅茶商」なのだと。

そのレシピは100年以上の歴史がある紅茶商だからこその物であります。ただそのレシピに依存することなく、現状に甘んじることのない、あくなき向上心がリントンズにはあるのです。美味しい紅茶にこだわり続けた「紅茶商」としてのプライドでもあります。

英国人が「美味しい紅茶を毎日何杯も飲み続けたい」という想いが、技術の進化となったのです。

英国の伝統を重んじながら、先進的な技術を取り入れて、英国紅茶の真髄を追及した結果、ティーバッグ紅茶はいま英国の日常で愛され続ける、英国が誇る「芸術品」と呼べるものになったのではないでしょうか。