リントンズの紅茶缶ストーリー
リントンズ(RINGTONS)の魅力の一つとして有名なのが、毎年、あらゆるデザインで登場する、完全数量限定発売の紅茶缶。
リントンズは紅茶缶のデザインも楽しいのです。100年以上の長い歴史がある分、リントンズ紅茶缶のデザインも色々あります。アンティーク・ヴィンテージになった紅茶缶はアンティークマーケットで見つけるしか入手する方法はないもの。英国のリントニアンにも人気があり、コレクターがいるほどです。
中身の紅茶にも、紅茶缶にもこだわっているリントンズです。
「トラディショナル ティーキャディー」は、英国RINGTONSで1938年に作られた「トラディショナル缶」を完全復刻した貴重な紅茶缶です。
「トラディショナルキャディー」の紅茶缶のカラーに注目です!このカラーは“リントンズグリーン”と言われています。創業者サミュエル・スミス氏が考案したカラーなんです。リントンズの馬車に使われているのも、リントンズグリーン!!グリーンのような、イエローのような、この絶妙なカラーが4代目社長サイモン・スミス氏もお気に入りの紅茶缶なのです。
まさに!馬車で各家庭に紅茶をお届けしていた時代に
発売された紅茶缶が「トラディショナル缶」です!!
1930年代、この紅茶缶にリントンズ紅茶を詰めて、
馬車で「Your Tea Madam !」とお届けしていたのでしょうね。写真はサイモン・スミス氏本人が登場して、本物のリントンズ馬車で当時の宅配の様子を再現しています。受け取っているのもお屋敷のメイドさんというリアルな設定です^^
創業当時の1900年~60年代までは、馬車で紅茶を各家庭にお届けしていたリントンズ。馬車からバンに変わったものの、紅茶宅配は、100年以上イングランド北部やスコットランドでいまも続く伝統です。
そのため、昔のリントンズ紅茶缶もイングランド北部やスコットランドのみ、しかも紅茶宅配でしか入手することは難しかったため、主にその地域の英国家庭だけが手にすることが出来たグッズなので、イングランド北部のアンティークマーケットに眠るレアグッズなのです。
アンティークのトラディショナルキャディーの他にも、英国にはまだまだ知られていないリントンズの紅茶缶が眠っています。そして、アンティークのリントンズグッズだけは、ヨーロッパ中探しても、イングランド南部・ロンドンの大きなアンティークマーケットを探しても、なかなか出逢えないんです。
そういう意味では、リントンズは本当に英国らしい紅茶屋さんです。美味しい英国紅茶をひたすら真面目に、頑固に作るだけでなく、紅茶にまつわるグッズや紅茶缶もその時代ごとに作っていく、アンティークが大好きな英国人の心をくすぐる紅茶メーカーなのです。
今日は心くすぐるリントンズの歴代紅茶缶をご紹介します。これはほんの一部です。まだまだ私達でさえも知らないデザインの紅茶缶があるはずです^^
写真は1953年エリザベス女王戴冠式記念に発売された紅茶缶です。なかには、専属ブレンダーにより丁寧にブレンドされた紅茶が入っていました
1953年エリザベス女王戴冠式記念の紅茶缶はもう一つありました。
こちらは、2012年エリザベス女王即位60周年ダイヤモンドジュビリー記念に発売された紅茶缶とブレンド紅茶のセットです。数日で完売してしまった商品なので、持っている方は貴重です。
紅茶缶のデザインはいろいろです。これがリントンズの魅力です。毎年、予測不可能なデザインで登場し、他の紅茶商ではなかなか見られない遊び心があるのも特徴です。
絵本の挿絵のようなデザインが可愛い不思議の国のアリスの紅茶缶。これも1980年代にリントンズから販売された紅茶缶なんですよ!
「帽子屋マッドハッターのティーパーティー」がテーマの紅茶缶。“不思議の国のアリス”の紅茶缶ではなく、“帽子屋マッドハッターのティーパーティー”の紅茶缶なのです。
この紅茶缶の主役はアリスではなく、マッドハッターなので、アリスは側面2ヶ所に描かれています。
こちらは、2007年、リントンズ創業100周年を記念して発売されたとーってもレアな紅茶缶たち。英国リントンズ社長サイモン氏のオフィスの部屋にも飾られています。
ベージュの紅茶缶は、リントンズのトレードマークでもある“馬車”が描かれた100周年記念らしい紅茶缶です。
ブルーの色合いが日本にはない独特な雰囲気を醸し出している紅茶缶は、リントンズ本社のあるイングランド北東部の“キャッスル”がデザインされていていますが、実は、この紅茶缶にも秘めたテーマがあります。
秘めたテーマとは、リントンズグッズには、同郷ニューカッスルに存在した、200年続いた老舗の英国陶磁器メーカー「Maling Pottery社」に1929年に特注で製作してもらった陶器製のティーキャディーがあります。それが写真の“キャッスル・シリーズ”です。
アンティークとも呼べるリントンズグッズの代表的なものです。
そのヘリテージなデザインでもある“キャッスル・シリーズ”の陶器製ティーキャディーをベースに、復刻したのがブルーの紅茶缶です。
日本に初上陸して販売された紅茶缶の第一号は「クラシック缶」です。2011年、リントンズジャパン創業時に発売された記念すべき紅茶缶。もちろん現在は販売されておりませんが、いまでも「買えませんか?」とお問合せをいただくことがあります。
このデザインは正式には「ブリティッシュ・レトロ・クラシック」。クラシカルな形に、英国らしいグリーンとゴールドで高級感がありました。内蓋付の仕様ですので、開封後の茶葉の保管に適しています。
こちらも同じく2011年に発売された缶です。名前は「WINTER LAND」です。その名の通り英国の雪景色がホログラムで描かれた紅茶缶でした。
こちらは翌年2012年に発売された紅茶缶「ワールド・ティー・キャディー」。紅茶缶のイメージや常識を覆す、横型デザイン。
ノスタルジックな世界地図が描かれ、側面には、リントンズのクラシックカーもデザインされた、銀色のスタイリッシュな缶です。宝箱のようなワクワク感もありました♪
写真は2014年に発売された「1907ティーキャディー」です。リントンズの創業1907年をイメージしたヘリテージなデザインです。創業からずっと、英国で100年以上愛され続けてきた紅茶商、リントンズからイメージする「1907」の文字、リントンズの「RT」の紋章、1960年代最後に引退した馬“モンティ”が描かれた馬車、有名な英国リントンズ社の歴史ある建造物・・・これらのシンボルが、シンプルに、クリーム色とゴールドの上品なカラーリングで描かれた、素敵な紅茶缶でした。
そして、2015年に発売された「ティータイムキャディー」。
お茶の時間を楽しめるように、なんと!紅茶缶に本物の「時計」が付いているんです!!しかも、リントンズの紋章のブランドロゴが入った貴重な時計です。こんな紅茶缶、探してもなかなか出逢えません!!!すでに販売終了となっております。
リントンズの紅茶缶は、ティータイムのテーブルに置いておくだけでも楽しくなります。サイズも大きさがあるので、紅茶缶の中にコップを入れて、花瓶として使ってもお洒落です。
リントンズの紅茶缶のデザインには、毎年テーマやストーリーがあるんです。デザインを変えるということは、それだけ手間もかかりますし、何よりコストがとてもかかるものなのです。
それでも毎年、リントニアン(リントンズ紅茶愛好家)に喜んでもらうために、長い歴史、紅茶缶のデザインを考え続けています。リントンズは毎日のティータイムを楽しむことを真剣に考えている紅茶商です。
いま販売されている紅茶缶もこれから発売されていく紅茶缶も、創業から100年以上続く老舗紅茶商「リントンズ」の紅茶缶は、その時代のデザインであり、数量限定販売のため、ゆくゆくはアンティーク・ヴィンテージとなる素敵な紅茶缶なんです。
次はどのような紅茶缶が登場するでしょうか?